建国記念日って何を基準に記念日にしているの?
2016/01
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現在、日本の建国記念日、2月11日の基準となっているのは初代天皇、神武天皇の即位日。ただ、この日に取り決められるまでには論争があった。長い歴史がある日本のような国では、建国された日をどこに置くのかは非常に難しい。だが、そうした議論が生まれるのは、国民がそれぞれ国を愛しているからこそだろう。
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結論から言うと、2月11日建国記念日は初代天皇である神武天皇が即位した日といわれている。
そうか、もう答え出たじゃん。
どこからともなく、そんな答えが聞こえてきそうであるが、国が国として成立した日というのは意外にややこしいところがある。とりわけ、長い歴史を持っている日本のような国の場合はそうなりがちだ。
結局どこから国が始まったのかについては、基準をどこに置くかによって違う。
それは本当に人それぞれ、国それぞれとしか言いようがない。
日本の中にも、憲法制定の日が俺にとっての建国記念日だと思う人もいれば、終戦記念日である8月15日に根拠を求める人もいる。こうした様々な意見がある中、国として定めたのが古事記や日本書紀に記述されている、神武天皇の即位日だったのだ。
世界各国を例に挙げても、建国記念日をどの日にするかの基準はまちまちで、共通した基準が存在するわけではない。
同盟を結んだ日に定める国、逆に同盟を離れた日にする国、初代国王の即位日が記念日の国、と実に様々だ。
一方で、ほぼ同等の意味で扱われることが多い独立記念日の場合は、その性質上、独立を宣言した日を記念日とするケースが多い。
中には、独立指導者の誕生日を独立記念日(アイスランド)にするといった珍しいものも存在するが、明確な根拠となる日付がある点で、少し建国記念日とする国と異なっているようである。
国民がその日を「建国の日」として意識できるかどうかが大事
これは巷のカップルがよくしている「私達って結局いつから付き合っているんだっけ?」的な話題と良く似ている。
「私達付き合おう」とはっきり宣言し合った場合は、独立記念日のように根拠となる日付が分かりやすいが、そうでない建国記念日のような場合は、始めてデートした日を記念日にしたり、「良くわからないからこの日に決めよう」と、両者で取り決めがなされたりする。
そして稀なケースでは、告白がしっかりとされている場合であっても、「君が生まれた時から僕たちは結ばれた運命だったのだから、君の誕生日を記念日にしよう」というロマンティックなカップルもいる。
つまり、建国記念日にしても独立記念日にしても、世界各国で共通しているのは国民がその日を記念日として意識できるか?という点だけなのだ。
日本の場合は歴史が長かったことも相まって、こうしたカップルのように、誰もが納得する建国の日というのを取り決めるのにやや難儀し、神話的要素をはらんでいる神武天皇の即位を、基準に建国記念日とした。
日本の建国記念日に関しては現在においても、様々な議論が重ねられている。
しかしながら、現在の日付に反対の人も賛成の人も、国を愛するがゆえのことなのは間違いないだろう。
建国記念日2月11日は兎にも角にもお休みの祝日。 国民全員が納得する日付を取り決めるのは不可能かもしれないが、体休めのついでに、日本の建国記念日が一体どのような基準で設けられれば、自分が納得できるのかについて少し考えてみても良い日なのかもしれない。
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by newsassort編集部