夏休みを迎えるリア充大学生の君へ!社会人からの激励のメッセージ
2016/07
15秒で読める記事の要約
かつて、大学時代にリア充を目指した俺。社会人になってもリア充への憧れは消えず、現役のリア充大学生達へ小言にも似た気持ちを吐露する。過去のキョロ充ぶりを思い出し、後悔を募らせた俺はついに一大決心。「会社は辞める」リア充ではなく、求職中になる。俺が最後に行きついたのは下らないダジャレであった。
※そのまま下スクロールで本文もお読み頂けます
リア充は決して自分をリア充だとは認めない。そんな時代になった。けれども、リア充は確実にリア充だ。俺が見ても誰が見ても俺の親の目からみても。俺はかつて、そんなリア充に憧れる自他ともに認めるキョロ充だった。
現在25歳。だったというのは大学を卒業して社会人になってからというのも、きっぱりとその夢ををあきらめてしまったからだ。そう遠くない将来30歳になる。しかし、憧れは未だ消えない。この夏の季節は特に。だけど、今年の夏こそは決別したい。この狂おしいほどの憧れから……
この独白は、リア充になろうなんて浅ましき夢を描いた自分に対する写経のようなものだ。
リア充大学生の君達が、テラス付きのカフェでバイトをしている時……
あるいは海の家でソース塗れの焼きそばを作っている時……
おそらく俺は、倉庫で一人大量のUSBメモリーの棚卸をしていることだろう。
そして、君達がリゾートバイトの仲間達と打ち上げパーティをしている時……
おそらく俺は上司に欠品について会議室で吊し上げられているだろう。
そんなことを思うと、胸が苦しい。俺にも大学時代があった。人生の夏休みと呼ばれる日々があった。人生の夏休み中の夏休みがあった。
振り返れば、なんという大学生活だっただろう。君達リア充に憧れて無理に入ったイベントサークル。夏は夏の遊び、冬は冬の遊びという『活動の定義があって、ないようなところ』に入ったせいで、私は全てを見失ってしまった。
最初に君達との違いに気が付いたのは、同期のサークル生との先輩との付き合い方だ。君達は、自分より上の立場との人間との関わり方が、後々の明暗を分けることに、まるで本能的に勘付いているかのようだった。
勘の悪い俺は、そうした先輩達に取り入ったリア充の君達に取り入るしか方法がなかった。
バイトでもそうだ。
人懐っこく誘い上手な彼らリア充は仕事も良くできた。俺は適度に媚びを売った。
何人かは多少仲良くしてくれる関係になれたが、長続きはしなかった。次に入ってきた俺なんかより楽しいそうな人間に、やがて彼らの興味の矛先は変わっていった。最後まで気軽に遊びに誘って貰える存在にはなれず、気を使って飲み会に誘われるだけの仲に変化していった。
【餃子パーティーの台頭】
リア充お決まりのパーティーといえば、鍋パであったが、最近では餃子パーティーが台頭してきているそうだ。にんにく臭いレベルのことなら気にせず、ワイワイやれるのが優先。結構良い奴らである。
誓って本心で言う。君達は良い奴だ。だからこそ君達みたいになりたかった。夏休みに誘って貰った花火大会も、女子大生との合コンも、一瞬だけはリア充の一員になれた気がした。
だけど、それは本物の思い出じゃなかった。
君達のように心底楽しんでいるわけじゃなかったからだ。
結局俺は人からリア充だと思われたかっただけだったのだ。
夏休みが来るといつも君達のことが頭をよぎる。バーベキュー中に引火して焦げてしまったお気に入りのタオルの匂いが鼻をかすめていく。
現役のリア充大学生の皆……夏休み、大いに楽しんでくれ。ここまで独白を聞いてくれたこと、感謝している。おかげで、残っていた膿が出たようだ。今年限りで俺は君達へのあくなき憧れから決別する。
もうリア充に憧れすらも思わない。いいね!が付かなくても迷わない。
会社は辞める。
目指すのはリア充ではなく、求職中だ。
編集部注意:
この記事は、とあるweb系ライターが一年ほど前に危うくSNSへに投稿しそうになった文章です。本人の許可を得て特別に掲載しております。
※皆さん、ファイルの添付間違いには気をつけましょう!
※この記事の掲載画像は全てイメージ画像です。
by newsassort編集部