2016/06
電子機器である以上、スマートフォンは充電がされていないと使えない。そんなことはご飯を食べないと人間が生きていけないことぐらい明らかなことである。しかしながら、飽食、飽電気に慣れてしまった人間は、ついついそれを忘れてしまいがちだ。
単純にスマホの存在が頭から消える。充電をせずに寝落ち。その事情は様々であるが、朝起きると充電がほとんどなかったなんて事態は意外と多いもの。会社に出勤して、真っ先にスマホを充電している人がいるのもこうした事情があるからだろう。
だが、それゆえに充電100%時の万能感は半端ない。朝起きて、充電マークがいっぱいになっているスマホをみると、力がみなぎってくる。きちんと毎日を生きている感が、100%表示よろしく満タンになる。スマホに繋がっている充電ケーブルが愛しくてたまらなく、このまま抜いてしまうのが惜しい気さえする。
当たり前のことをしただけなのに…
ただただ、充電が溜まっているだけなのに……
この万能感はなんだろう?たとえアプリが入っていなかったとしても、何だって出来るような気がする。空だって飛べるような気がする。パスモにだってチャージが出来る気がする。
そのまま外に飛び出せば、空は深く濃い青色をしていて、ところどころに雲がぽっかりと浮かんでいる。恐れるものは何もない。
もしも、テンションが上がり過ぎたあまり、うっかりスマホを持ち出すのを忘れてしまっても、すぐに取りに戻れば大丈夫だと、これなら容易に思えそうだ。
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