2月病「バレンタインデーがやばい」
もう言わずもがなですね。原因はバレンタインデーです。せっかく2月から頑張ろうと思ってたのに……と決意を固めていたひとでもこれは板チョコのように心が折れます。彼氏?彼女?愛の告白?知ったこっちゃありませんよ。
このクソ寒い月に、何故そんな熱いイベントを見せられなければならないのか?人類は一体どこに向かおうとしているのか?色々な疑問が頭を駆け巡るせいで、きっと気分が落ち込んでしまうのでしょう。
でも、バレンタインの相手がいる人であっても、チョコ作りの煩わしさとか、この程度のチョコでいくらのお返し求めるつもりだろ?とかで、やばくなるかもしれません。
ちなみに僕の場合は「2月には頑張る理由がない」ということで、やる気が出ませんでした。
3月病「人との別れが辛い」
学生なら進級や卒業、社会人なら配置換えや転勤と、関わりの深かった人との別れが辛い月ですね。これは相当なストレスになります。社会の仕組み上、仕方のないことなのかもしれませんが、気持ちの問題は別です。人間誰だって落ち込むことはあります。その悲しい気持ちが人をウツっぽくさせてしまうことがあるわけです。
ぶっちゃけ、ニートにとっては全然関係なさそうな3月病ですが、「あぁ、また新しいステージが始まってしまうなぁ」とテンションが下がってしまう点では、この月にやる気を削がれてしまうことがありえます。ニートにとって『新しいステージ』はゲームの中だけにあれば良いのです。そんなこんなで、僕はこの月もコントローラーを持ち続けました。
4月病「思っていたのと違う」
新しい年度になると大きな環境の変化が起こります。誰もが去年よりはやってやるぞと意気込んで臨むわけですが、悲しいかな理想と現実の間には大きな隔たりがあるもので……
ガッツリ高校デビューしようとしていたのに、ひょんなことから過去が明るみにさらされてしまったり、メガネをコンタクトに変えたのに誰も気が付いて貰えなかったり、満を持してカツラを着けて出社したのに誰もが気が付かない振りをしていたり、もうどうしょうもないなって、絶望感にさいなまれることがあるのがこの4月です。
希望と絶望は表裏一体なんでしょうね。僕も何かが狂い出したのはこの4月。ゲームのやり過ぎで会社のお花見の場所取りに遅刻した時からでした。
5月病「休みボケがハンパない」
だいたいは冒頭で説明した通りです。「5月病になっちゃった」って冗談で言っている内に本当になっちゃう人もいるみたいですね。かくいう僕も正直、そこまで落ちているわけでもないのに、5月病ぶってたら、どんどんやる気がなくなっていきました。
6月病「本配属でのギャップが心に来る」
多くの企業は4月から5月の間に新卒研修を行い、6月から本配属が始まります。どこの企業もなんやかんやで5月ぐらいまでの間はちょっとしたお客様扱いです。多少学生気分が残っていてもある程度許されるところがあります。
ですが、この本配属になる6月からは許されません。ラブラブだった彼氏彼女が豹変してしまった時と同じくらいの衝撃を受けることになります。
新卒採用の面接時の殺し文句がバイトリーダーだったことである彼も、この時ばかりは根をあげがちです。そして梅雨の雨が、その不安に拍車をかけるように気持ちを一層じめじめさせます。
っていうか、新卒社員であれば、個人的には一番ここがウツっぽくなるポイントだと思ってます。瞬時にサボるワザを覚えた当時の僕には当てはまりませんでしたがね。
7月病「祝日、夏休みの待ち遠しさ」
ゴールデンウィークの後って、海の日まで祝日がないんですよね。なので、2か月に少し届かないぐらい祝日がない日々をここまで過ごしてくることになるわけです。
休みが近くなったらなったで、さっさと休みてぇ~、今すぐもう休みてぇ~、となってきます。こんな感じで、今まで辛うじて保ってきたやる気を失っていきます。じゃあ休みなくそうか?みたいなことを言う人がいますが、全く面白くありませんね。
こういう奴が過労死を招くんです。親の脛をかじりながら、クーラーの効いた部屋でガリガリ君をかじっていた僕が言えた義理ではありませんが。
8月病「とにかく暑いから」
暑いからです。ちなみにニート達はこの月、親戚の帰省等で少々ウツっぽくなります。
9月病「夏休みが終わった喪失感」
長い休みが終わると喪失感があります。もっとも、シルバーウィークと呼ばれるものがある月ですから、すぐにまた長めのお休みが訪れはします。でも、そんなの関係ありません。
それならそれで、全部休みにしろよ的な投げやり感が生まれるからです。イベントも微妙な月見ぐらいしかありません。ネットでは月見バーガーの値上がり時を危惧する声で溢れますが、現実世界では台風に見舞われて月見どころではありません。
そういった意味でも、外に出る気がなくなる、何もかもどうでもよくなる、危険な月だといえるかもしれませんね。
10月病「中途半端中の中途半端な時期を憂う」
9月もそうでしたが、10月はもっとこれといったイベントがありません。昔は運動会っぽい時期でしたが、諸事情により5月に開催されることが増えて来ました。それに仮にあったとしても、学生本人と子持ちぐらいにしか関係ありませんしね。
リレーのバトンを落としたトラウマで、ウツっぽくなるリスクもあるイベントですから、プラス要素にはなり得ません。
ちょっと話がずれましたね。でも、話をずらしたくなるぐらい何もない月です。胸に迫るような夕焼けを見て、僕もよく泣いていました。嘘ですけど。
11月病「秋が終わるのが悲しい」
厳しい冬が近づいてくるのを、肌で実感する月です。そして、「そろそろ一年も終わるなぁ」なんて思ったりもします。「今年こそやりたいことが沢山あったのになぁ」なんてことも考えたりします。
年初に立てた目標をふと思い出すと人は憂鬱になるものです。昔は僕もそうでした。「半年ぐらいタイムスリップできないかなぁ」と奇行に走ったこともありました。でも、今は違います。最初から目標を立てない。それが僕のモットーです。
12月病「クリスマス・ショック」
クリスマスはいつから恋人達のイベントになったのでしょう。本来は家族皆で過ごすことを目的に作られたのに。
そりゃウツっぽくもなりますよ。家に閉じこもりたくもなりますよ。家族で過ごすべきイベントであるにも関わらず、親から言われるのです。「あんた外で誰かと過ごさなくていいの?」と。
年々クリスマスツリーを出す時期も早まっている気がしますし、この12月病は今後広がっていくでしょうね。11月の中旬あたりから設置されている街を見た時は仰天しました。いずれ11月病は12月病に統合されることになるかもしれませんね。
どっちにしても、12月で一年は終わります。その終末感に、クリスマスが止めを刺す形でウツっぽくなる人が出てくるようです。一時期ネットで『クリスマス中止のお知らせ』というのが流行りましたが、あれはあれで楽しそうなので、あれをやっている人達は大丈夫だと思います。僕は去年も大丈夫じゃありませんでした。
どの月であっても前向きに生きるというのは凄く力のいること
どうでしたか?ほとんどが屁理屈みたいな解説になってしましましたが、だいたいこんな感じです。すでに有名な5月病にしても正式な病名ではなく、そもそも俗語ですから、他の月も含め定義は今後どんどんと変わっていくことが予想されますし、もう変わっていることもありえます。
ただ、こうした言葉が生まれ始めた背景には、「たまには落ち込むこともあるけど、一年を通して気をしっかりもてよ」「頑張り過ぎるなよ」という、誰が言ったとも知れない気遣いがあったと思うのです。どの月であっても前向きに生きるというのは凄く力のいることだと思います。
ストレス社会といわれるこの日本で、一年を常に明るく過ごすことは大変です。もしも、本当にウツっぽくなってしまったと感じた時は、誰かに相談してください。もしも、そういう人を見かけたら声をかけてあげて下さい。
使いようによっては、「○月病になっちゃったんじゃない?具合悪そうだけど大丈夫?」と、冗談めかして聞いてあげるのもアリだと思います。でも、馬鹿にするように言うのは絶対ダメですよ。温かい気遣いだけが救える病気がこの世にはあるんです。
それでは、これにて解説を終わらせて頂きます。最後まで読んで下さった皆様お疲れ様でした。
追伸、言い忘れていたことが一つありました。僕は元ニートですが、僕がニートになった原因は○月病にかかってウツっぽくなったからではありません。純粋に仕事にやる気がなくなっただけです。そこには誰にも負けないプライドを持っています。
今回の記事でも中間あたりで文章量が少なくなっているところで、その片鱗を感じて頂けるんじゃないかと思います。流石自分。僕って徹底してるなぁって感じですね。
ではでは、余計な話もこの辺りで。