『ふるふる』での交換は遅延地獄への最初の入口
現在、合コンでもっとも主要な交換方法となっているのが、『ふるふる』での交換だ。居酒屋でそれらしき団体を観察してみると、飲む前にジョッキを円を描くように『ふるふる』しているヤツの隣で、スマホを『ふるふる』している者たちを良く見かける。
スタンダードかつスピーディーなこの方法は、一見、スムーズな作業に一番適しているように思えるが、その実、大きな落とし穴がある。
スマホの機種の相性、電波、振りが甘い等々、様々な要素が絡んで連絡先データの受信がうまくいかないことがあるからだ。
ビックリするようなケースになると、同じ居酒屋いると思しき全然知らない人物が、友達に追加するユーザーとして表示されることさえある。
その人物が同じように連絡先を交換するために『ふるふる』しているせいで、そのような現象が起こるのか、あるいは単に酔って体が震えているせいで、そのような現象が起こってしまうのかは今のところ分かっていないが、そうした想定外のケースが起こりうるのが、この『ふるふる』での交換だ。
『ふるふる』での交換がうまくいかない事態になると、『もう一度振る』や、『もっと振る』という原始的な対応策に打って出ることになる。こうした姿は傍からみると結構間抜けで、とてもスマートとは言えない。
「なかなかできないねぇ」と、キャッキャ、ウフフ出来ている状態ならまだ救いがあるが、出来ないものは出来ないので、結局は疲れて別の交換方法を選択することなる。
だったら、そんな方法は最初から選ばない方が得策だ。合コンでのこのような遅延は、場の空気を凍らせる大きなきっかけとなる。もっとも最善の選択肢であるかのように、「ふるふるしようか?」と提案するのは、他に『ふるふる』させたい理由でもない限りオススメしない。
確かに交換方法の中では、群を抜いてスピーディーな手法である。だが、確実性という面ではまだまだ弱さを残しているのがこの方法なのである。
急がば回れのことわざは、ライン交換の場においても通じるものがある、といっても過言ではないだろう。
双方に設定が必要な『ID検索』は使わず、保険程度にとどめる
『ふるふる』程ではないものの、意外と多いのが「IDで検索して」というケースである。ハッキリ言って、この方法はもっとも合コンでのライン交換には適していない。
ラインの設定でID検索を無効にしている場合や、年齢認証を完了させずに使用している場合、この『ID検索』は使用することが出来ないからだ。
また、きちんと設定がなされている相手であっても、ID自体を覚えていないことも多い。プロフィールボタンからIDを確認し直して貰うことは出来るが、スマホを渡して貰って、ガチャガチャ、ワチャワチャしていると、大変に見苦しい感じになる。
現場でのスムーズな交換という面で、『ID検索』は使い勝手が非常に悪い。どちらかと言えば、これは現場に居合わせていない相手に対して使うのに向いている方法だと言える。
幹事などを通して、後からこっそりIDを送って貰う時には使えそうではあるのだが、その場での交換には使用するのは止めて置いた方が良いだろう。
ただ、事前に自分のIDぐらいは把握しておくのは悪くない。思わぬ時間切れなどの何か不足の事態が訪れた際には、ちょっとした保険ぐらいの役には立ってくれる。
IDを書いたメモをポケットに忍ばせておけば、何としてでも連絡を取りたい相手に最後に渡すぐらいには使い道があるからだ。脈アリなら、相手も連絡先をなんとか追加しようと努力してくれるだろう。
まぁ、この保険のID渡しは電話番号の方が話が早そうな気がしないでもないので、どうしてもラインで、という人は使ってみて欲しい。
安定安心かつ簡単なQRコードで交換がベスト
と、ここまで他の交換方法が合コンで向かない理由を挙げて来たが、「じゃあ、どうすりゃいいんだよ?」の怒りの声に答えるのがこの交換方法だ。QRコードは短いインターネットの歴史の中でも古くから使われているツールである。
URLの簡単な入力方法として、いまだに重宝されているところからも、その優秀さが分かるだろう。
ラインでは、このQRコードを利用しても『友だち追加』が可能だ。元々デジタルな存在であるハズなのに、歴史の古さゆえにアナログ感を感じずにいられない方法であるが、この方法にはそれだけにアナログ的な安定感がある。
使い方は実に簡単だ。
1.友だち追加の画面を表示したらQRコードのボタンをタップ
2.そうするとQRコードの読み取り画面が表示される
3.その後、右下の自分のQRコードを表示のボタンをタップ
この手順を踏めば、自分を友達登録して貰うためのQRコードが表示されるので、相手にも読み取り画面を出して貰い、自分のQRコードを読み取って貰って(相手に表示して貰っても良い)、友達に追加しよう。
あとは仕上げに新しい友達リストから軽めにスタンプを送信(あるいは受信)するなどして貰い、トーク画面で友達に追加ボタンをタップ。これにて完了である。
このように手順は非常にシンプルで覚えやすい(説明不要でさえある)。また、慣れないうちは両方がQRコードを読み取り合う形でも良いだろう。ふるふるに比べると若干スピード感は落ちるが、確実性はずっと高い方法となっている。
唯一気を付けなければならないのは、QRコードを読み取る際の手の震えぐらいのものなので、酔い過ぎに注意しておくぐらいで良いはずだ。
稀にカメラの精度の問題で読み取りにくいことがあるが、そこは焦らず、原因が自分のカメラなら相手に読み取って貰い、相手のカメラが原因なら自分が読み取れば良い。人間とは単純なもので、焦りさえしなければスムーズに物事が進んでいるように感じるものだ。これは、全ての交換方法に共通して言えることでもある。
いくら自分がQRコードでの交換を勧めても、相手が頑なに「ふるふるで」「ID検索で」と言ってくることはありうる。そんな時でも焦らずに冷静に対処すれば、時間的には遅延している状況であっても、スムーズに事が進んでいると相手に印象付けることは出来るだろう。
以上、合コンの場にもっとも適した方法としてQRコードをオススメはしたが、一番大切なのは相手の手を少しでも煩わせないように、という気持ちだ。相手がどうしてもというのであれば、それに合わせる方がスムーズな場合もある。そのあたりは空気を読んだ自己判断で、臨機応変に対応して貰いたい。
それでは、一体どんな立場から物申しているのか分からない私はこの当たりで失礼する。
日々出会いに勤しむ合コン戦士達の健闘を祈っているぞ。
がんばってくれ!
※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。